こんにちは、船井総合研究所ビューティービジネスプロジェクトチームの岸本です。
ひょっとすると早い所ではもう賞与を支給されたエステサロンもおありかもしれませんが、大半のエステサロンでは"今から賞与計算をしなければ…"であったり、"今年はボーナスは出せないかも…"とお悩みの最中ではないでしょうか?

 元来賞与支給は、エステ業界に限らず従業員のワークモチベーションと密接な関係にあり、支給そのものも非常に重要ではあるのですが、支給に伴うコミュニケーションはさらに重要なテーマとなります。
 よって今回のテーマは"エステティシャンの賞与について"述べてみたいと思います。

 当たり前の話ではあるのですが、賞与支給の条件はサロンに利益が出ていること(出ると予測されること)であり、支給の目的は従業員のモチベーションを維持すること(上げることはできません。上げることができるのはテンションだけです)です。その意味で大切なのは、金額の決定プロセスと支給に伴うスタッフとのコミュニケーションなのですが、案外これが軽視されている場面を見ることが少なくありません。

 例えば、"先生(僕のこと)、今年は去年より業績が良いので皆一律でボーナスを15万円ずつ上げようか、と思うんです。"と相談されたり、"折角奮発してボーナスを20万円もあげたのに、スタッフは少ない、って言うんですよ!どう、思います?"と若干お怒りのご相談を頂くことが結構多いのです。

 本当にサロンに利益が出て、せっかく賞与を支給する訳ですから、プラスに働かせなければもったいない、と思うのは僕だけではないでしょう。今回は支給に伴う2つのポイントについて述べてみたいと思います。

■□1)賞与の支給金額は総額から計算する
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 実は、エステサロン経営者の皆様には損益計算書を読むことが苦手、と仰る方が少なくありません。が、しかし、こと賞与の金額決定の時だけは、税理士さんの力を借りても良いので、読む癖をつけましょう。それも、経常利益予測だけで良いのです。
 まず、決算時における経常利益を予測するのです。個人事業として運営されている場合は12月になりますが、その時点で一体いくらの利益が残りそうなのか?それを算出してから総額を導き出す。
 例えば、利益が300万円しか出そうにないのに、10名のスタッフに対して30万円ずつの賞与を支給してしまえば、利益はゼロになってしまいます。だから、300万円の利益が出そう、なのであれば、"その内半分の150万円はスタッフに還元しよう!"という考えで総額150万円、と決める位が妥当と言えます。利益の半分は多すぎるのでは?というお声が聞こえてきそうですが、詳細に何パーセントが正しいのかを解説するには紙数が少ないので、ここではおおまかに30パーセントから50パーセントでお考え頂ければ良いことにします。

■□2)賞与は支給時前後のスタッフとのコミュニケーションが一番大切
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  給与以外に金額の多寡は別として支給される賞与は誰にとっても嬉しいはず。なのですが、この賞与支給に伴ってスタッフとのトラブルが発生するエステサロンが結構あります。曰く"去年より、少ない!"というスタッフの声や、"ボーナスを出したらスタッフが辞めました!"という経営者の方のお怒りの声等です。
  精神的に未成熟なスタッフ(最近ではそうではないエステティシャンも増えてきましたが)の場合、必ずといって良いほど比較でしか、ものを見ません。つまり、前年との比較や友人との比較です。
  だからこそ、賞与支給時前後に時間をとって、スタッフに賞与金額の意味について伝える必要があるのです。伝えるべきポイントは業績とスタッフの働きの関係一点に集中して伝えるだけで随分納得度は高くなります。
  例えば、"今年のボーナスは全体で100万円支給します。利益は去年に比べて10パーセント上がりましたから、ボーナスも10パーセントアップです。その中であなたの貢献は売上で15パーセント、真面目さで50パーセントの貢献がありました。だから金額は20万円です。"といった具合です。
  スタッフが疑心暗鬼になるのは"売上がどんなに上がっても、結局スタッフには還元されずないのではないか?"という点だけといっても過言ではありません。その意味でシンプルに金額と働きの関係について伝えられることはモチベーション維持の観点で非常に有効といえます。
 僕のクライアントでもある、岐阜のKOコーポレーションは賞与支給のシステムを評価制度という形で具体化し、上手に運用されることで、スタッフのモチベーションを常に高く保っておられる好例といえます。スタッフは金額だけを意識すれば、疑心暗鬼になりやすいですが、金額に意味を感じれば、高いモチベーションを維持する。それが、賞与支給の一番大きな意味かもしれません。

ちなみに次回の"超実践型エステティックサロ研究会"のテーマ講座は"評価制度"です。ご興味をお持ちの方(エステサロン経営者、経営幹部の方)はお試し参加にお申し込み下さい。(多分残数が2席ほどあるはずです。6/30現在)