
有限会社 KO コーポレーション
代表取締役 :岡本 華都子
店舗数 : 4店舗
社員数 : 47名(うちパート6名)エステ含む
美容室業界の平均一人当たり売上48万円 / 月を大きく上回る80万円 / 月の高生産性美容室。
従業員の働く環境を整え、販促費を VIP 客の満足度アップに使うことで高いリピート率を実現。20年連続対前年同月比を上回る実績を上げ続けている。

オーナーの岡本氏は、スタッフが成長し、女性が自立して生きていけるだけの力を身に付けてもらいたいと考えていた。それにはお客様からの言葉が一番の教育と考え、お客様が良いことも悪いことも言いやすい環境を作りたかった。
お客様とスタッフの関係をより親密なものにするために VIP 客重視の戦略を採用。まずは VIP 客の定義を明確にし、VIP 客へのサービスや販促にコストや時間をかけるようにした。また目標設定など社内の仕組みも単純な売上目標ではなく、お客様との関係を重視するように整えた。
結果として4店舗3億6千万円、従業員一人当たり売上80万円/月を達成する優良美容室に成長。また開業以来20年間連続対前年同月比プラスを継続中である。結婚後も働ける職場環境を整えるなど、さらに職場の魅力を高めることに注力している。
スタッフにはもっと成長してもらいたい。そのためには、お客様との関係をもっと強化して、お客様がスタッフを育ててもらえるような環境をつくりたい。
スタッフにもっと成長して欲しかった。そのためにはお客様の言葉が一番。お客様が良いことも悪いことも言いやすい環境を作りたかった。
VIP 客重視のサービスと販促を展開。お客様とスタッフの関係を重視する仕組みを作る。
お客様とスタッフの関係を親密にするため、まずは VIP 客の定義を明確にし、VIP 客重視のサービスや販促を展開し、VIP 客とスタッフの関係作りを重視する仕組みを導入する。特に20周年記念販促ではオリジナルロールケーキをプレゼントしたり、VIP 客一人一人に向けたメッセージなど美容室としては特徴のある既存客向けの販促を行った。
従業員一人当たり売上80万円 / 月を達成。一般的な美容室の1.6倍の生産性に。また20年間連続対前年同月比プラスを継続中。
結果、お客様の満足とスタッフのモチベーションが同時に高まり、業界平均を大きく上回る売上を達成するスタッフが続出。結果、4店舗3億6千万円、従業員一人当たり売上80万円 / 月を達成する高生産性美容室へと成長した。

私自身、仕事から教わることがたくさんあるので、仕事が楽しくて、努力することが楽しい人たちの集まりになるような環境づくりを、これからも作り続けたいですね。
◆スタッフが育つ既存客販促
業績は順調でしたが、技術的なこと以外にも成長し、自立して生きていく力をつけて欲しいという思いがありました。そこで岸本さんにお願いして社内の勉強会からコンサルティングを始めたのです。
スタッフを育てる時、一 番大切なことはお客様の声です。私や先輩からの注意より、お客様から「今日は何か元気なさそうだね」と言われるほうが何倍もスタッフの心に響くものです。しかし普通のお客様は小さな不満や気づいたことをなかなか教えてはくれません。お客様から喜びの声や、励ましの声、注意や気づいたことは、それだけ深い関係ができていないと教えてもらえないのです。
そこで VIP システムや既存客販促に力を入れるようにしていきました。通常は新規客開拓狙いがほとんどの美容室業界において、既存客に対する販促は珍しいのですが、年間のスケジュールを組んで定期的に行いました。VIP 客とは、通算50回以上の来店回数を基準としました。毎月通っても4年以上かかります。3年間の総カルテ数16,147名のうち、VIP 客は1,846名です。そのうち、10年以上通っていただいているプレミアム VIP の方が901名いらっしゃいます。このお客様に対し、様々なキャンペーンをスタッフが考え実行し、イベントやプレゼントなどもお渡しするようにしています。
これらのキャンペーンは売上を上げるためのものではありません。目的は、店やスタッフに対する理解を深めることです。理解を深めてもらい、深いファンになってもらうためのものと考えています。親しいお客様が増えてくるとスタッフの働きは変わります。仕事のやりがいや意義を見出せるようになり成長します。また店長などにも無理して客単価の高い商品をお客様に薦めて売上をあげるのではなく、月の状況やスタイリストの状況を鑑みて適正な目標を毎月設定し、それをきっちりと達成するように指導しています。働くことの喜びを感じてもらえる職場環境を常に意識しているのです。
◆キャンペーン[1] クイズキャンペーン
例えばクイズキャンペーンは、1問正解するごとに、50円の施術券をお渡しするキャンペーンです。
設問は、スタッフや店の歴史にまつわるものばかりです。「Wというスタッフは、面長を気にしていますが顔の長さは何センチでしょう」(笑)など他愛もないことですが、Wさんを見ないと答えられない質問です。
Wというスタッフはアシスタントで、髪を切るスタイリストと違ってお客様から名前を覚えてもらう可能性は非常に低いのですが、これを見たお客さんは「Wさんってどの子? どの子? 呼んできて!」と声をかけます。“Wは顔が長い子”と、相手に印象付けられるのです。
既存のお客様により親しんでもらうことができ、また新規のお客様も、クイズを通じてお店を知ってもらうことができました。スタッフも喜んで取り組み、みんな自分をアピールすることに積極的になりました。
◆キャンペーン[2] 20周年キャンペーン(カレンダー編)
創業20周年にあたる2007年は、記念イベントを大々的にやりました。これも単に「20周年ありがとう」というだけでなく、お店や KO コーポレーションの歴史を理解してもらうことが目的です。
その一つにカレンダーがあります。1ヶ月1枚の卓上カレンダーの裏面に、20年前の同月のカレンダーを付けたのです。当時世間で起った出来事、KO コーポレーションの出来事、そして、スタッフの20年前の写真と出来事を載せました。
スタッフは、当時1歳の子もいれば小学生の子もいます。「Y子2歳、お父さんに前髪切られ、金太郎に……」などと紹介されています。このことでお客様とスタッフの間で会話が生まれるのです。
カレンダーをお渡しすると、お客様は大笑いで大変喜ばれ、スタッフの間でも取り合いになりました。
◆キャンペーン[3] 20周年キャ
ンペーン(超人気店のケーキ編)
また、20周年の際には、VIP 客
向けに超人気店のケーキをプレ
ゼントするキャンペーンも行いま
した。岐阜では有名な「フランボ
ワーズ」というケーキ屋さんは、
平日昼間でも行列ができ、「フランボワーズのケーキ」といえば誰も文句を言わないほど評判です。VIP のお客様には何が喜ばれるだろうと考えた結果、このケーキ屋さんにオリジナルケーキを作ってもらい、プレゼントすることにしたのです。
自慢のはちみつロールケーキに、特別に焼印を入れてもらいました。600個ほど用意しましたが、想像どおりの人気ぶりで、すべて VIP のお客様の手に渡りました。
お客様には喜ばれた上に、「あの」ケーキ屋さんとタイアップするような、ハイブランドな美容室なんだ、という意識を持ってもらえたようです。
他にも「お待たせしたら半額キャンペーン」や、マリーアントワネット風の私の顔が入った商品券などを作ったりとあの手この手を考えて、VIP 客向けにキャンペーンを行っています。
このキャンペーンの DM 反応率は閑散期でも20%を平均で超え、多い時で44%だった時もあります。
結果として、2店舗1億2千万円だった支援開始当時から、現在は4店舗3億6千万と順調に成長し、美容院としては非常に高い1人あたりの生産性や21年連続対前年同月対比プラスを継続しています。またスタッフがどんどん成長していける環境が整いつつあると感じております。
先日なども150万 / 月程度売上を上げれば一人前で忙しいとされる美容院で、単月で378万円という、ちょっと考えられない売上をあげたスタッフがいましたが、彼女は終わったあとに「気持ちが良かった」と答えてくれました。これには私も感動してしまいました。
□■ コンサルタント岸本が語る成功の要因 ■□
VIP 客販促導入の背景には、KO コーポレーション様の理念がありました。岐阜県にお住まいのすべての女性が活き活きと生きられるようにしたい、との想いには、お客様も働くスタッフに対しても、相互に効果があったといえます。
これに関連して、同社が高生産性を実現し、昨年比110%の売上を計上できる要因は2つあると思います。1つめは、お客様を大切にする気持ちを、お客様にきちんと伝えていること。2つめは、スタッフの「お客様のために仕事をする」というモチベーションの高さにあるといえます。

amply hearts 102(アンプリーハーツ 102)のスタッフの皆さん
OL 客からの口コミにつながったという「20周年記念カレンダー」
(写真左:表面、写真右:裏面)。
裏面には創業の年(1987年)の世相や当時のスタッフの写真と紹介が並ぶ。
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マリーアントワネットに扮したオーナーの顔が入った商品券
お店やスタッフに関する10問のクイズが書かれたカード。
クイズを通じてお客様との距離も近づく。 |